平成30年5月28日曾祖母殺害のひ孫に懲役10年の実刑判決(旭川地裁)

平成30年5月28日曾祖母殺害のひ孫に懲役10年の実刑判決(旭川地裁)

北海民友新聞平成30年5月29日紙面より

ひ孫懲役10年の実刑判決

森田さん殺害事件 旭川地裁の裁判員裁判で

平成27年10月に渚滑町6の森田とし江さん(当時93)が自宅で殺害された事件で、殺人の罪に問われていた森田さんのひ孫、五十嵐広(こう)被告(24、札幌市)に対する裁判員裁判で旭川地裁は28日、五十嵐被告に懲役10年の実刑判決を言い渡した。また未決拘留日数のうち340日間を10年間に算入するものとした。

判決要旨によると被告は平成27年10月16日夜ごろ被害者宅において、被害者の前頸部左に包丁様の刃物を突き刺し、出血による外傷性ショックにより殺害した。この際、顔面を多数回、拳で殴る暴行も加えた。

裁判所は被告の高校卒業から犯行に至るまでの経緯も説明した。

被告は平成24年3月に紋別の高校を卒業。平成25年春ごろに札幌へ転居しアルバイトの傍ら約半年間予備校に通い公務員試験に向けて勉強した。しかし受験に失敗し民間企業への就職もかなわなかったため、平成27年7~8月ごろから将来を悲観し自室に引きこもり、自殺願望を持ったという。

当初は餓死するため食事をほとんどとらずカロリー消費のため毎日のように街中を一晩中徘徊するなどしていた。同年10月11日に紋別で行われた法事に参列した際、自殺願望を母に知られ餓死による自殺は断念したが、親族が被害者を嫌っていると思い込み、親族が喜ぶだろうと考えて自殺の道連れに被害者を刃物で刺して殺害しようと決意。途中で行き倒れても構わないと考え、夜も睡眠をとらずに札幌から紋別まで自転車をこぎ続け、犯行に及んだ。

量刑の理由について裁判所は、高齢の被害者に対し一方的かつ執拗な暴行を加えたこと、凶器は被害者宅で入手するためあえて持参しないなど一定の計画性が認められること、自殺の道連れに殺害しようと考えた犯行の動機は独善的で身勝手極まりないことを指摘。

しかし鑑定によると、被告には判断基準に満たなかったものの、微視的な正義感や人の気持ちを汲み取ることのができないなど、自閉スペクトラム症の特性の一部が見とめられた、それらの特性が被告人特有のこだわりによる価値観や飛躍した思考過程を生じさせて事件の動機形成に大きな影響を与えたと認定。情状酌量の余地があるとした。

この点につて検察官は、性格の偏りにすぎず量刑上有利に考慮されるべきではないと主張したが、裁判所は先天的な資質に由来するものであることを考慮し、この主張を退けた。

また弁護人は、被告人が適応障害を発症した結果に自殺願望を抱いた点を量刑上考慮すべきと主張したが、鑑定人によると適応障害と殺害の決意に直接的な因果関係が無いとして、裁判所はこれも否定した。

そのうえで、裁判所は、被告人は殺害は許されない事は理屈として理解していたが被害者を殺害したことを”反省する気持ちにならない”と供述していること、内省が十分に深まっているとは認められないが今後は自らの価値観にこだわらず助言・指導を受けて社会一般の価値判断に従って行動するつもりであることを供述していること、さらには被告人の母が福祉機関等の支援を受けながら被告人を支えていきたいと述べていること、前科がないことを熟慮し、検察による求刑16年を大幅に短縮する、懲役10年の量刑決定に至ったことを説明した。

なお被告はこの判決から14日以内であれば、札幌高裁へ控訴することができる。

この判決は甘すぎると思います。

何故か、刑事事件の傾向として、加害者側に甘く、被害者に厳しい気がします。

加害者が行った事は、自分の曾祖母を計画的に殺す目的で、暴行し、殺した事に変わりなく、情状酌量!?と言われても家族の側としたら、人生の途中で刑務所から出てきたら何かしらの支援をしなけれればいけない事も有り、それ故、支援すると言っているに過ぎないと思います。

これが、終身刑とか無期懲役とか一生刑務所から出られないのであれば、家族も踏ん切りが付くでしょうが、懲役10年で出所しても、本人も生きるも地獄、家族や周辺住民も地獄になる事は免れ得ないと思います。

殺害をした本人に責任を負ってもらい、一生刑務所暮らしが妥当と思います。

また、途中で出てこられても、社会の側からも、自分の曾祖母を殺す輩が、幾ら刑期を終えたからと言って、近くに住んで居たら怖いと思います。

絵に描いた餅のような判決で終わらせるのではなく、実情に合った法体系の構築と整備が望まれますね。